社長タカノの 「クルマ道楽市場」雑感

社長タカノの 「クルマ道楽市場」雑感

#001 [クルマ市場]

 

日本で最も盗難の多いクルマ「ハイエース」

5年連続ナンバーワン

日本で盗難の最も多いクルマといえば、ランクル?、レクサスLS?
ではなく、2007年から5年連続でトヨタのハイエースだ。

うるさい? セキュリティ警告音

1990年にニューヨークへ行ったとき、はじめてセキュリティシステム(盗難防止装置)を買った。韓国人のおじさんがやっている電気製品が置いてある雑貨屋だった。その店を出た後、レンタカーに駐禁のステッカーが貼られていたことも今、思い出した。

当時、乗っていた中古のキャデラックフリートウッドに取り付けて夜の神戸、三宮の街で鳴らしたみた(リモコン操作で警報音を鳴らすことができる)。ビルの谷間にアメリカのパトカーのサイレンのような音が響き渡ったことを今でもハッキリ覚えている。歩いている人々が振り返る。何とも言えない音と、気分だった。

ある日の早朝、宝塚警察から自宅に電話があった。「あなたのクルマについている盗難防止装置?が鳴り響いてうるさいと近所の人から通報がありました」と。
坂道に止めていたキャデラックのオートレベライザーが定期的に作動、そのたびに通電して警報音を鳴らせていたようだ。反省。
結局、クルマの盗難にあうことはなかったが、警報音が他人に迷惑をかけることがあると知ってから、以後セキュリティシステムをつけたことはない。実はこんな人が多いのかもしれない。アメリカの公共駐車場ではよく聞こえてくる音なので誰も振り返りもしない。
今は日本でも聞き慣れた音となり「泥棒?」ではなく「うるさいな!」と感じる人が多いと思う。

盗まれたハイエースのほとんどが海外に送られている

ハイエース5年連続盗難ナンバーワンの話題からだいぶ話がそれてしまったが、国内だけでなく海外でも人気が高いハイエース。その訳は、やはり丈夫さと高品質だろう。価格の高いクルマなんで当然ともいえる。

アメリカでよくある犯人と警察のカーチェイス。その犯人の30%は盗難車だそうだ。
日本でハイエースと警察のカーチェイスを伝えるニュースは聞いたことがない。やはり盗まれたハイエースのほとんどが海外に送られているのだろうか。

ニュースにもあったがハイエース窃盗団も存在しているようだ。盗難にあうクルマは先のセキュリティシステムやハンドルロックをつけたような個人所有車は少なく、会社が複数所有しているような商用車が多いと考えられる。会社所有の商用車だからセキュリティに対する考え方も甘いと言えるのではないだろうか。

クルマがもの凄いスピードで増え続けている新興国。需要もそれだけ増え続けている。
しかし、トヨタも黙っていない。2012年5月以降発売のハイエース全車種にイモビライザーを標準装備するとのこと。これまでプロの窃盗団が5分で済んだ仕事だが、相当難しくなると予想される。

はたして今年の盗難車ナンバーワンは…? これまでの販売台数がすごいからなあ…やっぱりハイエースか?